ミニベロ迷走記

折りたたみ自転車に乗って、輪行やポタリング。さて、どこに向かっているのやら(笑)

鵜原理想郷〜旧行合隧道〜小田代隧道群〜旧筒森隧道〜坂畑隧道群〜二入の廃隧道ぶらり旅

 昨日の続きです。クリスマスイブに続いて、クリスマス当日も隧道を巡っていきます(笑) まず、勝浦の宿をチェックアウトし、海沿いに鵜原方面へ。このあたりにも素掘り隧道がありますが、キリがないので、今日は主要なもの以外は割愛します(おい)


 いきなりですが、その場の急な思いつきで、鵜原理想郷の隧道群に立ち寄ります。鵜原駅から徒歩約7分という立地で、素掘り隧道を3つも見られるのは、お得ですね*1。今回は短時間しか滞在できませんでしたが、いずれゆっくり楽しみたい場所。




 さて、今回の千葉遠征で最大の目的である旧行合隧道を目指します。この隧道は、国道128号の旧道(廃道)にある明治時代の総石造の廃隧道で、全国的にも貴重な建築物らしいです。以下の写真の左奥にあるのが現在の行合隧道で、今回は右側の旧道に入ります。

 すぐに深い藪に行く手を阻まれますが、気合いで突破し(正確には、少し右側から迂回し)、明らかに旧道と分かる場所に到達。さすがは旧国道、見事な掘割ですね。


 道なりに進んで行くと、お目当ての旧行合隧道があります。非常に美しいです。。。

 これが、全て手作業で作られたという総石造。。。

 中に入って振り向くと、これまた絶景。

 反対側は、一般的には埋没していると言われていますが、わずかな隙間があります。

 まあ、登りますよね(笑) 決して他人に推奨はしませんが。。。これで満足、大満足。

 先ほどの旧道入口まで引き返したら、上総興津まで戻り、県道177号と県道178号で養老渓谷まで一気に北上します。朝から何も食べていなかったことを思い出し、山の駅養老渓谷喜楽里ビスコとカフェラテを補給*2。房総半島の内陸部は気温が低く、路面が一部凍結していたり、テーブルに霜が降りていたりします。

 プチ補給を終えたら、次なる目的地である小田代隧道群に向かいます。その途中、二層式トンネルとして有名な向山・共栄トンネルを通過。

 続いて、その先の小田代第一隧道と小田代第二隧道へ。ここには過去にも何度か来ていますが、小田代第二隧道は、私の好きな素掘り隧道の1つ。


 そして、すぐ近くに小田代第三隧道と小田代第四隧道があるのですが、、、ご存知でしたか? 私は、つい最近まで知りませんでした。あるとき何気なくGoogle Mapを見ていて、発見しました。第二隧道は少し前まで清水代隧道という名前だったと思いますが、もしかして、第三隧道と第四隧道も別の名前だったのでしょうか?*3 それはそうと、いそいそと現地に向かいます。こういう雰囲気の道、大好きです。

 あっという間に、第三隧道と第四隧道に到着。


 しかし、第四隧道を抜けた先が崩落していて、通行止め。自転車なら通れる気もしますが、ここは大人しく引き返します。

 さっき休憩した山の駅まで引き返し、国道465号を使うことで筒森方面に迂回します。その道すがら、新筒森トンネルを通過。「新」ということは、「旧」があるのでしょうか? 少し気になりつつも、まずは、先ほど通行止めだった道(葛藤筒森線)に南から入ります。こちら側は若干アップダウンがあります。そして、牛尻戸上トンネルで「全面通行止」(それ以前には、何の標識もなし)。この記事によると、小田代第四隧道と牛尻戸上トンネルの間に、牛尻戸下トンネルという素掘り隧道があるそうです。


 筒森まで引き返したら、先ほどの「旧筒森隧道はあるのか?」という疑問を解消します。この点に関しては事前調査を一切していなかったので、それっぽい場所を地図で探し、そこでたまたま出会ったご老人から旧隧道の場所を教えて頂きました。それだけでなく、この土地の昔話をいろいろと聞かせて頂きました。完全なる寄り道ですが、こういう行き当たりばったりの発見や出会いは素敵。以下が旧筒森隧道です。


 再び国道465号に出て、西の亀山湖方面に進み、坂畑の林道(君津市道坂畑浦田線)へ。いきなり素掘り隧道2連荘。


 どうでもいいことですが、だいぶ低い位置にカーブミラーがありますね。

 3つ目の隧道の中には、(主に女性の)名前が多く彫られています。全体的にウェーイな雰囲気を感じますが、不気味でもあります。そして、そんなウェーイがこんな山奥に大挙するものなのでしょうか??


 4つ目の隧道。この道の隧道には電線が通っているのですが、観音掘りの頂点にいい感じでひっかかっていますね(笑)

 5つ目の隧道のところに「通行止」の看板。この林道(?)はGoogle Mapでは表示されないのですが、iPhoneの地図では表示されて、それによると、もう少し道が続いていて、隧道もある感じ。また、国土地理院の地形図を見ると、怒田や福野に抜ける道(登山道?)もあるようです。今日はこれ以上先に進みませんが、今後機会があれば探索してみます。

 今日はビスコしか食べていないので、さすがにお腹が空いてきました。いま来た道をサクッと引き返し*4亀山湖湖畔亭でダムカレーを補給。「これで1100円とは、少し割高では?」とも思いましたが、君津市のPayPayキャンペーンで25%還元されたので、よしとします(笑)

 お腹いっぱいになったので、次なる目的地である二入の廃隧道に向かいます。この廃隧道に続く道は、住宅街のすぐ裏にあります。

 そして、すぐに廃隧道に到達します。第一印象は、「でかい、、、めっちゃでかい。。。」

 中から外を覗いても、その大きさが分かります。

 反対側も見てみましょう。この先の藪を越えると房総スカイラインに出るらしいですが、やめておきます(軟弱) それにしても、住宅街のすぐ裏にこんなものがあるなんて、やはり君津は魔界。。。(褒め言葉)*5

 これで、今回の遠征の目的は、おおむね達成。あとは、のんびり帰るだけ。折角(?)近くまで来たので、ギロッポンに寄っていきましょう。

 ギロッポンと言っても、港区の方じゃなくて、林道六本木線の方です(笑) しかも全面通行止なので、入口の隧道の記念撮影だけ。この林道も走ってみたいのですが、この厳重なゲートだけでなく、防犯カメラまで備えられていて、「絶対に入るな」という行政の強いメッセージを感じます。。。

 しかし、どこから帰りましょうかね?(安定のノープラン) このあたりには、電車の駅がありません。。。とりあえず、国道465号を西へ。その途中で通った平田トンネルが「いかにも旧隧道がありそう」という雰囲気だったので、路肩でググったら、やはりあるようです。まあ、それはひとまず置いておくとして、林道鹿野山線で北に向かい、君津駅を目指すことに。

 この道を通るのは初めてなのですが、完全舗装路です。ところどころ落石や倒木がありますが、普段走っている林道と比べたら、何ともありません、、、などと思っていたら、予想外のグチョグチョ区間。。。もうゴール間近なので、そのまま突っ込んだら、、、見事にリムとブレーキシューの間に泥が詰まりました。。。Vブレーキの悲哀。。。今日私が乗っているSpeed Falcoをディスクブレーキ化したSpeed RBというモデルがあるのですが、やはりそちらも買っておくべきだったのでしょうか?(絶対に違う/笑)

 日没まで時間がない中、このトラブル処理で時間を取られたのは痛いです。。。しかも、林道の反対側に「通行止」の看板。。。千葉の林道は、片側にしか標識を出さないことがしばしばありますが、あれは何なのでしょうね。。。

 林道鹿野山線に入った時点では、さらに林道鬼泪山線で北に向かい、君津駅まで行くプランでした。ただ、予定外に時間をロスしたのと、暗い中で初めての林道(鬼泪山線)を走るのはリスキーだと思い直し、マザー牧場の前から西に降って、上総湊駅に向かいます。「上総湊に行くなら、林道鹿野山線を登らずに、国道465号を直進すればよかったのに」というのは、言わない約束です(苦笑)

 今回の走行距離は101.86kmで、獲得標高は1791mでした。なお、今回の旅にあたって、特に参考になったウェブサイトは、以下のとおりです。

 
(2023年1月12日追記)この動画この動画によると、坂畑隧道群の5本の隧道の名前は、南から順に、糀室第一隧道、糀室第二隧道、大舟木第一隧道、大舟木第二隧道、小水第二隧道のようです(なお、小水第二隧道の先に、小水第一隧道があるようです)

*1:以下の4枚目の写真は、3枚目の隧道の中から撮ったもの。

*2:本当はもう少しちゃんとしたものを食べたかったのですが、時間が早く、まだ食堂が開いていませんでした。

*3:「蕪来3号トンネル」と「蕪来4号トンネル」という名称もあるようです。

*4:今日は、来た道を戻るというパターンが多いですが、、、雰囲気のある林道や隧道を2回通れるため、それはそれで楽しいです。

*5:あくまで個人の偏った意見ですが、「君津の裏道は大体ヤバイ」と思っています。なお、埼玉の皆野あたりにも、同じような印象を持っています(あちこちから怒られるから、やめなさい)